相場考察

【相場考察】USD/CHFはなぜ往復しやすい?|中東情勢・ドル高・SNBのフラン高警戒から4月前半を振り返る

相場考察

先週から今週にかけての為替市場は、イースター休暇の影響もあり、参加者がやや限られる時間帯が続きました。

ただし、相場が止まっていたわけではありません。 実際には、中東情勢、原油価格、米ドル需要、安全資産としてのスイスフラン、そしてスイス中銀(SNB)の姿勢が複雑に絡み合い、USD/CHFは方向感が定まりにくい状態が続いていました。

3月の月次報告でも、USD/CHFは主力通貨ペアの一つとしてしっかり機能しました。 そして4月に入ってからも、その背景にある構図は大きく変わっていません。

結論から言うと、足元のUSD/CHFは、

  • 中東情勢の緊張で米ドルが買われやすいこと
  • 一方でスイスフランも安全資産として買われやすいこと
  • SNBが過度なフラン高を警戒していること

この3つが同時に存在しているため、一方向に走り続けるより、上下に往復しやすい通貨ペアになっていると見ています。

■ まず押さえたいのは「ドルとフランが同時に買われやすい」構図

USD/CHFが難しいのは、米ドルとスイスフランのどちらも、世界情勢が不安定なときに買われやすい通貨だからです。

通常、地政学リスクが高まると、投資家はリスク資産を避けて安全資産へ資金を移します。 その代表が米ドルとスイスフランです。

今回も、中東情勢の緊張が高まる局面では、米ドルが買われやすくなりました。 ただし同時に、スイスフランにも資金が向かいやすくなるため、USD/CHFは「ドル全面高だから一直線に上がる」とは限りません。

この通貨ペアでは、 ドルの強さとフランの強さがぶつかり合うこと自体が大きな特徴です。

■ 3月末から4月上旬のUSD/CHFを動かした最大の材料

この期間のUSD/CHFを動かした最大の材料は、やはり中東情勢でした。

3月末から4月上旬にかけては、停戦期待が出る場面と、再び対立が強まる場面が短い間隔で入れ替わりました。

その結果、為替市場でも

  • 緊張緩和期待が出るとドル買いが巻き戻される
  • 対立再燃が意識されるとドルが再び買われる
  • ただしフランも安全資産として下支えされる

という展開が繰り返されました。

つまりUSD/CHFは、地政学リスクがあるから必ず上昇するのではなく、 ニュースの受け止め方によって上にも下にも振れやすい状況が続いていたと考えられます。

■ ドル側では「高止まりする金利見通し」も支え

今回のUSD/CHFで見逃せないのは、米ドル側に安全資産需要だけでなく、金利面での支えもあることです。

中東情勢の緊張が長引くと、原油価格が上昇しやすくなります。 原油高は米国のインフレ再燃懸念につながりやすく、市場では「FRBはすぐには利下げしにくい」との見方が強まりやすくなります。

このため米ドルには、

  • 安全資産としての需要
  • 金利が下がりにくいという見方

の両方が入りやすくなっています。

USD/CHFが下がりにくい背景には、このドル側の支えがあります。

■ それでもUSD/CHFが伸び切りにくい理由

一方で、USD/CHFが強い上昇トレンドになりにくい理由もはっきりしています。

それは、スイスフランにも買われる理由があるからです。

スイスフランは、地政学リスクや金融不安が高まると買われやすい典型的な安全資産です。 そのため、世界情勢が不安定なままである限り、フランそのものの需要は簡単には消えません。

さらに、スイスの3月CPIは前年比でやや持ち直したものの、依然として低水準でした。 市場予想を下回る内容でもあり、スイス経済にとっては「フラン高の行き過ぎ」の方が問題になりやすい状況です。

このため市場では、SNBが過度なフラン高を嫌い、必要であれば為替市場に働きかける可能性も意識されています。

つまりUSD/CHFでは、

  • フランが安全資産として買われやすい
  • しかしフラン高が進みすぎるとSNBがけん制しやすい

という、これまた一方向に傾きにくい構図があります。

■ SNBの存在がUSD/CHFをさらに難しくしている

USD/CHFを見るうえで、SNBの存在は非常に重要です。

SNBは3月の会合で政策金利を据え置き、足元ではフラン高を強く警戒する姿勢を示しています。 これは、スイス国内のインフレが依然として低く、通貨高が強まりすぎると輸出や物価に悪影響が出やすいためです。

この点が、他の安全資産通貨とは少し違うところです。

スイスフランは安全資産として買われやすい一方で、 中央銀行がその上昇を歓迎していないため、相場参加者もフラン買いを一方向で追いかけにくくなります。

結果としてUSD/CHFは、

  • ドル買いで上がる
  • フラン買いで押し戻される
  • さらにSNB観測でフラン高が行き過ぎにくい

という複雑な往復になりやすい通貨ペアです。

■ 直近のような「方向感の出にくい相場」はリピート系と相性が悪くない

イースターを挟んだ直近の相場は、参加者が減り、全体としては方向感が出にくい状態でした。

こういう時期は、大きなトレンドが出にくい一方で、材料が出るたびに小さく上下しやすくなります。

USD/CHFのように、もともと上にも下にも理由がある通貨ペアでは、 この「方向感の出にくい中での往復」がむしろ決済機会につながりやすいことがあります。

もちろん、薄商いの相場では突発的な値飛びには注意が必要です。 ただ、今回のように大きな構図が変わっていない中で、ニュースごとに振れやすい環境は、リピート系の自動売買と相性が悪くないと考えています。

■ 今後のUSD/CHFを見るポイント

今後のUSD/CHFで注目したいのは、次の3点です。

  • 中東情勢がさらに悪化するのか、それとも緩和に向かうのか
  • 原油高を通じて米国のインフレ懸念が強まるのか
  • SNBがどこまでフラン高を警戒するのか

もし中東情勢がさらに悪化し、原油高が長引くなら、米ドルには引き続き支えが入りやすくなります。

一方で、停戦や緊張緩和の期待が強まれば、ドル買いが巻き戻されやすくなります。 ただしその場合でも、世界全体の不透明感が残る限り、フラン需要は完全には消えにくいと見ています。

その意味で、足元のUSD/CHFは、強いトレンドを前提に見るよりも、 材料ごとに上下へ振れやすい通貨ペアとして見た方が自然です。

■ まとめ

3月末から4月上旬のUSD/CHFは、相場が止まっていたように見えて、実際にはかなり多くの材料を抱えていました。

中東情勢を背景に米ドルが買われやすい一方で、スイスフランも安全資産として買われやすく、さらにSNBはフラン高を強く警戒しています。

その結果、USD/CHFは、 「ドルが強いから上がる」「フランが強いから下がる」 と単純には整理できず、往復しやすい相場になっていると考えています。

直近はイースターもあり参加者は限られましたが、 背景にある構図はむしろ明確です。

USD/CHFは今後も、 地政学リスク・ドル金利・SNBのフラン高警戒 の3点を軸に見ていくと、値動きの意味がかなり読みやすくなる通貨ペアだと思います。

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