今週の相場考察では、月末にかけて急激に進行している「米ドル高」の背景と、それが現在のポートフォリオにどう作用しているのかを整理しておきたいと思います。
世間では、6月30日には一時1ドル=162円67銭と、1986年12月以来およそ39年半ぶりの水準まで米ドル高(円安)が進行したことが大きなニュースになっています。
私はクロス円通貨をメインには運用していませんが、この「米ドル全面高」の波は、USD/CHFやUSD/CADといったドル絡みの通貨ペアを運用するうえで極めて重要な環境変化です。
今回は、なぜここまでドル高が進んでいるのか、自然な流れでこの強いトレンドの中で実運用ポートフォリオがどのように機能しているのかを解説します。
■ なぜここまで米ドル高が進んでいるのか
この猛烈なドル高の根本にあるのは、依然として「米国の経済が強く、FRB(米連邦準備制度理事会)が簡単に利下げできない」という事実です。
6月30日朝方に発表された米国の5月雇用動態調査(JOLTS)における非農業部門求人件数が市場予想を上回り、FRBの高金利の長期化観測が改めて強まりました。
これを受けて米長期金利が上昇し、金利差の拡大を意識したドル買いが市場全体で優勢となっています。
さらに、為替市場で警戒されていた介入への懸念が一渡り後退しつつあることも、ドル買いの勢いを後押しする結果に繋がっています。
つまり今は、「強い米経済」というファンダメンタルズがストレートに米ドルを押し上げている局面だと言えます。
■ 私の運用との関係:ドル絡みの通貨ペアはどう動くか
この「米ドル高」は、私のポートフォリオにおいて非常に分かりやすい恩恵をもたらしています。
1. USD/CHF(米ドル/スイスフラン)での順調な決済
私のUSD/CHFは「買いのみ」のハーフ&ハーフ設定で運用しています。現在の相場では、米ドルが金利面で圧倒的に優位であるため、USD/CHFは力強く上方向へ推移しています。
スイスフランも安全資産としての需要はありますが、足元では米ドルの強さが勝っており、設計通りに順調な決済(利益確定)が連鎖するフェーズとなっています。
2. USD/CAD(米ドル/カナダドル)への波及効果
USD/CADも同様にドル高の恩恵を受け、上方向への圧力がかかりやすい状態です。
ただし、カナダも資源国としての強みを持つため、一本調子で上がるわけではなく、上下に振れながら推移しています。一方向に走り切らずに揉み合うこの動きは、リピート系自動売買にとって非常に適した環境です。
■ この局面で「裁量」を挟まないことの重要性
これだけ分かりやすいドル高トレンドが出ていると、「もっとドル買いの設定を増やそう」「今のうちに稼働ロットを上げよう」といった裁量的な判断をしたくなるかもしれません。
しかし、相場が特定のテーマで一方向に傾いている時こそ、自動売買においては「今の設定レンジ内で淡々と見守る」ことが最も重要です。
なぜなら、今週末の米雇用統計(NFP)などで予想を下回る結果が出た瞬間、これまでの強いドル買いポジションが一転して急激に巻き戻される(ドル安に振れる)リスクが常に潜んでいるからです。
■ 今後の注目ポイント
今後の米ドル相場を見るうえで重要なのは、以下の3点です。
- 週末に控える米雇用統計(非農業部門雇用者数など)で、労働市場の強さが維持されるか
- 米国のインフレ指標に鈍化の兆しが見えるか
- 行き過ぎたドル高に対する市場の警戒感(介入観測など)が再び高まるか
もし週末の雇用統計も強い結果となれば、現在のドル高トレンドはさらに強固になり、USD/CHFなどの決済はさらに進むでしょう。
逆に弱い結果となれば、一気にドル安方向への調整が入り、今度は「新規建玉(仕込み)」のフェーズへと移行することになります。どちらに転んでも利益の源泉になるのが、現在の設定の強みです。
■ まとめ
直近の猛烈な米ドル高は、米国の労働市場の強さと高金利の長期化観測という明確な事実に裏付けされたものです。
私のポートフォリオにおいては、USD/CHFやUSD/CADが上方向へ推移し、順調に決済益を生み出す「収穫の時期」として機能しています。
ただし、強いトレンドが出ている時ほど、逆方向への調整リスクを忘れてはいけません。
今の局面は「ドル高に乗り遅れまいと焦る時期」ではなく、設定されたレンジ内で決済の連鎖を淡々と享受しつつ、週末の巨大イベントによる揺り戻しにも耐えられるよう資金管理を確認する時期だと考えています。
私が具体的にどのような資金管理とレンジ設定で米ドル高の局面を運用しているかは、以下の詳細ページをご覧ください。
▼ 米ドル高で利益を積み上げるUSD/CHFの設定はこちら
▼ 足元の運用成績や全体ポートフォリオの状況はこちら


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