相場考察

【相場考察】株安と米ドル高が交錯する今週の相場|CPI・FOMCを控えたポートフォリオの現在地

相場考察

今週の相場考察では、昨今目立ってきた「株安」と「米ドル高」の背景を整理し、それが現在のポートフォリオにどう作用しているのかを確認しておきたいと思います。

足元の相場を見渡すと、世界的な株式市場の調整(株安)が進む一方で、為替市場では米ドルが強い地合いを保っています。

さらに、本日(6月10日)夜には米国の5月CPI(消費者物価指数)発表、そして来週にはFOMC(米連邦公開市場委員会)という特大イベントが控えており、市場は強い警戒感と期待感の中で揺れ動いています。

こうした「一方向のトレンド」と「神経質なイベント前相場」が入り混じる環境は、自動売買を運用するうえで非常に重要なフェーズです。

今回は、現在の株安・ドル高の理由を整理し、実運用のポートフォリオ内で起きている「決済」と「仕込み」の状況について考察します。

■ なぜ「株安」と「米ドル高」が同時に起きているのか

通常、株価が下がる局面(リスクオフ)では、安全資産としての需要から米ドルやスイスフランが買われやすくなります。

しかし、現在の「株安・米ドル高」は、単なる不安からくるリスクオフだけではありません。その根底にあるのは「米国のインフレが思ったより下がらず、高金利が長く続くかもしれない」という観測です。

先週の米雇用統計などの指標を経ても、米経済の底堅さが意識されており、「FRB(米連邦準備制度理事会)はすぐには利下げできない」という見方が市場のメインシナリオになりつつあります。

つまり今は、

  • 高金利の長期化懸念が株式市場の重しになっている(株安)
  • 同時に、金利の高さが米ドルを下支えしている(米ドル高)

という構図です。

このように、金利とインフレを軸にしたロジックがしっかり働いているため、簡単には「ドル安」に傾きにくい相場環境が続いています。

■ 水曜日の米CPIと来週のFOMCが分水嶺に

この流れの行く末を占ううえで、今週水曜日の「米CPI発表」と、来週の「FOMC」は極めて重要です。

市場はすでに「高金利の長期化」をある程度織り込んでドル高を作っていますが、もし今回のCPIでインフレの再加速が確認されれば、もう一段のドル買いが走る可能性があります。

逆に、インフレの鈍化が見られれば、「やはり年内には利下げがあるかもしれない」と市場心理が反転し、急激なドル売り(巻き戻し)が起きる余地もあります。

いずれにしても、結果を受けて相場が「上下に大きく振れやすい時間帯」に入っていることは間違いありません。

■ 私の運用との関係:「決済」と「仕込み」の同時進行

こうした米ドル高・株安の相場において、私のポートフォリオでは非常に興味深い、そして設計通りとも言える動きが起きています。

具体的には、以下の2つの動きが同時進行しています。

1. USD/CHF(米ドル/スイスフラン)での決済進行
安全資産同士のペアであるUSD/CHFですが、足元では金利面で優位な米ドルが買われる(上昇する)流れとなり、売り買いが交錯しながらも上方向への推移が続いています。これにより、保有していた買いポジションの決済が順調に進み、利益を積み上げています。

2. NZD/USD・USD/CADでの新規建玉(ポジションメイク)の進展
一方で、米ドル高が進むということは、ドルストレートであるNZD/USDは下落方向、USD/CADは上昇方向へ動くことを意味します。私の設定レンジ内において、これらの通貨ペアでは決済よりも「新規の注文(建玉)を拾う」動きが目立っています。

裁量トレードであれば、含み損(建玉)が増える局面は不安になりがちです。
しかし、リピート系自動売買において、建玉が進む時期は「次の利益の源泉を仕込んでいる時期」にすぎません。

収穫(決済)を進める通貨ペアと、種まき(建玉)を進める通貨ペアが同時に存在している今の状況は、複数通貨ペアに分散している強みがしっかり発揮されている証拠です。

■ 今後の注目すべきポイント

今後の相場を見るうえで重要なのは、次の3点です。

  • 本日発表の米CPIが、市場予想(インフレ高止まり)を上回るか、下回るか
  • 来週のFOMCにおける「ドットチャート(金利見通し)」で、年内の利下げ回数がどう示されるか
  • 株安がどこかで底を打ち、リスクオンの地合いに戻るタイミングはいつか

もしFOMCでタカ派(引き締め継続)の姿勢が強調されれば、現在のドル高トレンドはもうしばらく続くでしょう。その場合、建玉が進んでいるペアはさらに仕込みを続け、USD/CHFなどは引き続き決済の主役になる可能性があります。

逆にハト派(緩和寄り)のサプライズがあれば、ドル買いの巻き戻しが起き、今度は仕込んだ建玉が一気に決済されるターンに移行します。

■ まとめ

今週の相場は、米国の高金利長期化観測を背景とした「株安・米ドル高」が支配しています。

本日夜の米CPIと来週のFOMCという巨大イベントを前に、市場はどちらに振れてもおかしくない神経質な状態にあります。

ただし、私のポートフォリオでは、USD/CHFでの利益確定が進む一方で、NZD/USDやUSD/CADでは将来のための建玉が進むという、設計通りの分散効果が表れています。

こうしたイベント前後の相場では、目先の値動きや含み損益に一喜一憂せず、「今はどの通貨ペアがどの役割(決済か、仕込みか)を果たしているか」を俯瞰することが何よりも重要だと考えています。

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