2026年4月第3週の相場を見ていると、ひとつ分かりやすい特徴があります。
それは、各国の株価は中東情勢悪化前の水準にかなり戻ってきている一方で、為替市場はまだ完全には平常モードに戻っていないことです。
米国とイランの協議が続いていることで、株式市場では「最悪期はひとまず通過したのではないか」という見方が広がりやすくなっています。 実際、株価はリスク回避で下げた分をかなり取り戻してきました。
ただし、為替市場では話がもう少し複雑です。
ドル、安全資産としての通貨、そして原油価格を通じたインフレ懸念がまだ完全には整理されておらず、 株ほど単純に「リスクオンに戻った」とは言い切れない状態が続いています。
今の為替市場は、全面的なリスクオン回帰ではなく、地政学・原油・金利見通しを残したまま通貨ごとの強弱差が出やすい局面です。 そのため、私のような分散型の自動売買にとっては、一本調子の相場よりもむしろ運用しやすい地合いだと見ています。
この違いは、FXの自動売買にとってはむしろ重要です。 相場が全面的に落ち着いたというより、テーマは残したまま、一方向ではなく往復しやすい相場に移ってきたと見る方が自然だからです。 とくに今週は、USD/CHFやNZD/CADのように材料がぶつかりやすい通貨ペアをどう見るかが、運用上のポイントになりそうです。
■ 株価は戻っても、為替はまだ「中東後」の整理が続いている
今回の相場でまず押さえたいのは、株式市場と為替市場の反応の差です。
株式市場では、米イラン協議が完全決裂していないことや、最悪の供給不安がひとまず後退したことが安心材料になり、 下落していた指数がかなり戻ってきました。
しかし為替市場では、まだ単純なリスクオンにはなっていません。
なぜなら、中東情勢をきっかけに意識されたテーマが、単なる地政学リスクだけではなかったからです。
- 原油価格の上昇リスク
- それに伴うインフレ再燃懸念
- FRBをはじめとした主要中銀の金利見通し
- 安全資産としてのドル需要
これらは、協議が続いているだけではすぐに消えるものではありません。
そのため、株は戻っても、為替では 「ドルを全面的に売る」「リスク通貨を全面的に買う」 という流れにはなりにくく、通貨ごとの強弱差が残りやすい状態が続いていると見ています。
■ 今週の為替市場は「ドル全面高」でも「全面ドル安」でもない
直近のニュースを追うと、為替市場はかなり象徴的な動きをしています。
協議継続や緊張緩和期待が出ると、株は上がり、原油は下がり、ドルもやや売られやすくなります。 一方で、協議が難航したり、封鎖や供給不安が再び意識されると、原油が跳ね、ドルが買い戻されます。
つまり今の為替市場は、
- 地政学リスクが意識されればドル買い
- 協議継続期待が強まればドル売り戻し
- ただしエネルギー不安が残るため、戻りも一方向には続きにくい
という構図です。
これは、相場が完全に平常化したというより、 大きなテーマを残したまま、方向感だけがやや鈍っている状態と言えます。
■ 原油価格の落ち着きは「安心材料」だが、完全解決ではない
今回の相場で重要なのは、原油価格がピークからやや落ち着いていることです。
中東情勢が最も緊迫していた局面では、ホルムズ海峡を巡る供給不安から原油価格が急騰しました。 その後、協議継続や供給不安の一部後退を受けて、足元では原油価格はやや反落しています。
これは、株式市場にとってはかなり大きな安心材料です。 エネルギー価格が落ち着けば、企業収益や景気への不安もやわらぎやすくなります。
ただし為替市場では、原油が下がったからといってすぐにすべてが元通りになるわけではありません。
いったん市場が織り込んだ「インフレ再燃の可能性」や「中銀の慎重姿勢」は、すぐには消えにくいからです。
そのため今週の為替は、株価ほど強気一辺倒にはならず、 材料を消化しきれず、買い戻しと戻り売りが交錯している印象が強いです。
■ 私のポートフォリオへの影響は「全面追い風」ではなく「往復しやすさの回復」
このような環境は、私のポートフォリオにとっては比較的運用しやすい地合いです。
なぜなら、私の運用は「どちらか一方向に大きく走る相場」よりも、 材料が残りながらも、一方向には進み切らずに往復する相場の方が利益機会につながりやすいからです。
今回のように、株価は落ち着きを取り戻しつつも、為替ではまだ
- ドル要因
- 原油要因
- 安全資産要因
- 各国中銀の見通し
が残っている環境では、通貨ペアごとの反応差が出やすくなります。
この「テーマが残っているのに、相場が一本調子ではない」という状態は、 ポートフォリオ全体で見ると決済機会を作りやすい地合いです。
■ USD/CHFやNZD/CADのような「材料がぶつかるペア」が引き続き見やすい
こうした環境では、単純にドルが強いか弱いかだけで動くペアよりも、 複数の材料がぶつかる通貨ペアの方が、値動きに往復が生まれやすくなります。
今の相場で特に見やすいのは、単純なドルストレートよりも、 材料がぶつかりやすい通貨ペアです。
たとえばUSD/CHFは、
- 地政学リスクではドルもフランも買われやすい
- 協議継続期待ではドル買いが巻き戻されやすい
- ただし完全なリスクオンでもないため、フラン需要も消えにくい
という構図があり、引き続き一方向に走りにくい通貨ペアです。
NZD/CADも同様に、原油価格の落ち着きがCADにやや逆風となる一方で、 株高やリスクオン期待はNZDを支えやすく、しかしどちらも決定打にはなりにくい、という状態になりやすいです。
このような通貨ペアは、今週のような「株は戻るが為替はまだ整理中」の局面で、比較的運用しやすい対象になりやすいと見ています。
■ 一方で、NOK/SEKやUSD/CADは「原油一本」では見にくくなってきた
3月に強く機能した原油テーマ直結の通貨ペアは、4月第3週時点では少し見方が変わってきます。
原油高が一本調子で続く局面では、エネルギー輸出国通貨に追い風が出やすい一方、 今のように原油がピークからやや落ち着いてくると、その優位性はやや薄れます。
もちろん、中東情勢そのものが解決したわけではないため、再び原油が跳ねる可能性はあります。 ただ、今週の時点では、3月のような「原油がすべてを決める相場」からは少し離れてきました。
その意味で、足元の運用環境は、原油テーマ一本というより、 原油・ドル・リスク選好のバランスを見る段階に移ってきたと感じます。
■ 今後のポイントは「株の安心感が為替に波及するか」
今後の最大の注目点は、株式市場で広がっている安心感が、為替市場にも本格的に波及するかどうかです。
もし米イラン協議がさらに前進し、原油価格がもう一段落ち着くなら、 為替市場でもドルの安全資産需要は徐々に後退しやすくなります。
その場合は、これまで抑えられていたリスク通貨や資源国通貨の戻りが出やすくなる可能性があります。
一方で、協議が長引くだけで根本解決に至らず、原油価格や供給不安が再び意識されるなら、 為替市場は引き続き神経質な往復を続けやすいでしょう。
現時点では、後者の可能性も十分残っているため、 私はまだ「完全な正常化」ではなく、不安を残した回復局面として見ています。
■ まとめ
2026年4月第3週の相場を振り返ると、株価は中東情勢悪化前の水準にかなり戻ってきました。 しかし、為替市場はまだそこまで単純ではありません。
ドル、安全資産需要、原油、そしてインフレ見通しがまだ完全には整理されておらず、 相場は「全面リスクオン」ではなく「テーマを残したままの回復」にとどまっています。
この状態は、私のような分散型の自動売買ポートフォリオにとって、必ずしも悪い環境ではありません。
むしろ、通貨ペアごとの材料差が残り、一方向には走り切らないことで、 決済機会を作りやすい地合いになっていると見ています。
つまり今の為替は、株のように「もう元通り」と見る段階ではなく、 中東・原油・ドル需要の余韻を残したまま、通貨ごとの強弱差が出やすい局面です。
私の運用では、こうした「全面安心でも全面不安でもない相場」の方が、むしろ決済機会を作りやすいと見ています。
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